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スクロールコンプレッサの完全ガイド

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以下のトピックを参照してください

コンプレッサのさまざまな種類と技術を理解するために、まず、空気圧縮の2つの基本原理(動的圧縮と容積式圧縮)を理解する必要があります。この記事では、エアコンディショニングおよび冷却システム、ヒートポンプ、および自動車の幅広い用途を持つ容積式コンプレッサの一種であるスクロールコンプレッサについて説明します。 

スクロールコンプレッサとは

スクロールコンプレッサ、内部のグラフィック

スクロールコンプレッサは、スパイラルコンプレッサやスクロールポンプとも呼ばれ空気やガスの内部圧縮によって機能する容積式コンプレッサの一種です。スクロールコンプレッサは、給油式またはオイルフリーのどちらでも使用でき、オイルフリーは、圧縮チャンバ内にオイルが混入することがないため、クリーンで乾燥した空気品質が必要な用途に最適です。

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スクロールコンプレッサの動作原理

スクロールコンプレッサの仕組み

スクロールコンプレッサは、2つのスパイラル状のスクロールを使用して空気を圧縮します。一方のスクロールは固定されたままで、もう一方のスクロールは静止したスクロールの中心を周回して移動します。スクロールが回転すると、周回スクロールが入口を通って空気を吸い込み、圧縮して中央に向かって押します。最後に、圧縮空気は、出口から放出されます。

スクロールコンプレッサは、2つのスパイラル状のスクロールエレメントで構成されており、固定スクロールとモータで駆動される回転スクロールが一緒に固定されています。スクロールコンプレッサの空気を圧縮するプロセスには、いくつかのステップが含まれます:

  1. 振動:スクロールは、金属どうしが接触することなく連続的に振動し、三日月形のポケットで空気を圧縮します。
  2. 回転スクロール動作:短いストロークのクランクシャフトで駆動される回転スクロールは、固定スクロールの周りを偏心運動し、ハウジング上部の入口から空気を吸い込みます。
  3. 圧縮:スクロール間のポケットに取り込まれた空気は、中央に向かって移動するにつれて徐々に圧縮されます。
  4. 吐出:圧縮空気が中央の出口ポートから排出され、逆止弁が逆流を防止します。
  5. 安定性:180°の位相変位が半径方向の安定性をもたらし、内部圧縮がエアポケット間の差圧を小さくすることで漏れを最小限に抑えます。

これらのステップに従うことにより、スクロールコンプレッサは、効率的で信頼性の高い空気圧縮を実現します。

部品の説明

  1. 冷却ファン:圧縮プロセス中に発生する熱を放散し、コンプレッサを効率的に作動させ、過熱を防止します。
  2. 吸引チャンバ:空気やガスがコンプレッサに最初に引き込まれる部分。
  3. 吸引開口部:空気が吸引チャンバに入る入口。
  4. 吐出開口部:圧縮空気やガスがコンプレッサから排出される出口。
  5. 固定スクロール:圧縮チャンバの形成に役立つ固定スパイラルエレメント。
  6. 回転スクロール:モータで駆動される移動スパイラルエレメントで、固定スクロールの周りを周回することによって空気を圧縮します。
  7. 安全温度センサ:コンプレッサの温度を監視して、過熱や損傷の可能性を防ぐ安全機能。
  8. 圧縮チャンバ:固定スクロールと回転スクロールの間のスペースで、回転スクロールの移動に伴って空気が圧縮されます。

スクロールコンプレッサ:メリットとデメリット

多くの人は、コンプレッサについて考えるとき、かさばり、大きな音の機械をおそらく想像するでしょう。スクロールコンプレッサは、それのほぼ逆です。オイルフリーで、コンパクトで、他のタイプのコンプレッサと比べて比較的静音です。

スクロールコンプレッサは、可動部分が1つだけのシンプルな設計であるため、ピストンやロータリスクリュコンプレッサに比べて信頼性が高く静かです。そのため、歯科医院のような繊細な作業環境に最適です。スクローコンプレッサのもう1つのメリットは、エネルギー効率です。 

メリット:

  • 高効率:エネルギー消費量を削減。
  • 静音運転:より低いノイズレベル。
  • コンパクトな設計:省スペースで設置が簡単。

デメリット:

  • コスト:他のコンプレッサに比べて初期コストが高い。
  • 容量の制限:大容量の用途には適していません。

効率性

スクリュコンプレッサの内部圧縮と同様に、内部圧縮の量は、吐出ポートによって決まります。吐出ポートの独自の設計により、スクロールエアコンプレッサは、最小限の電力でより多くの空気またはガスを圧縮できます。

他のコンプレッサと比較して、これらの機械は、容量によって最高の効率レベルを達成しています。ガスを圧縮するピストンがないためです。

騒音

スクロールエアコンプレッサの騒音は、他のコンプレッサよりも大幅に低くなっています。圧縮サイクル全体では、吸入、圧縮、吐出の各回転段階を含めて2.5回転が必要です。これらは、脈動のない空気の一定フローを提供しながら、同時に発生します。

スクロールエアコンプレッサは、スクロールエレメントにより、スムーズで振動のない動作を実現します。ピストンコンプレッサと比較して、トルクの変動はほとんどありません。スクロールエアコンプレッサのシンプルな設計は、可動部分が1つだけです。これにより、同等のピストンおよびロータリスクリュコンプレッサよりも高い信頼性と静かさを実現します。

スクロールコンプレッサを選択しますか?

スクロールエアコンプレッサの選択には、サイズ、流量、空気品質要件など、いくつかの要因を考慮する必要があります。

ニーズの特定

  • サイズと技術:用途に適したサイズと技術を特定します。
  • 空気品質:空気の質のニーズに基づいてオイルフリーまたは潤滑式コンプレッサのどちらかを決定します。

容量と流量

  • より高い容量と流量のために、複数のスクロールエレメント(2つまたは4つ)を持つユニットを選択できます。
  • 複数の小型コンプレッサを使用するより、1つの大型コンプレッサを使用する方が経済的な場合があります。

主な機能

  • 信頼性:レシプロコンプレッサよりもコンポーネントが少ないため、高い運転信頼性が得られます。
  • 少ないメンテナンス:これらの機械は、最小限のメンテナンスしか必要としません。

モジュラ式スクロールコンプレッサとデジタルスクロールコンプレッサ

モジュラ式スクロールコンプレッサ

  • 可変フロー技術を備えたスクロールコンプレッサには、モジュラ式システムの利点と柔軟性が組み込まれています。1つのキャノピに統合された2~4個のコンプレッサモジュールを使用します。
  • さらに、Elektronikon®コントローラは、各エレメントのステータスを継続的に監視し、圧縮エレメントを開始および停止します。これにより、圧縮空気の出力が空気需要に一致するようになります。
  • さらに、これらのユニットの空気品質と使いやすさにより、スムーズな生産プロセスを保証します。

デジタルスクロールコンプレッサ

  • 一方、デジタルスクロールコンプレッサは、機械的な設計をもっています。この機械は、コンプレッサの出力をプロセス全体の冷却要件に適合させます。
  • デジタルスクロールコンプレッサは、主に冷凍および空調システムで使用されます。これらの用途で、正確な温度制御を保証します。たとえば、食品の輸送中に温度が安定していると、食品の品質が向上します。

スクロールコンプレッサ用途と使用法

スクロールコンプレッサは、その効率と信頼性のために、さまざまな産業用途で広く使用されています。汎用コンプレッサの基本要件を満たし、食品、冷凍、空調、輸送業界で一般的に使用されています。大量の需要がある場合は、給油式スクリュコンプレッサの方が効率的である可能性があります。

通常はどこで使用されますか?

  • 研究・調査:クリーンルームにおける計器較正、サンプル分析、環境制御。
  • 医療・福祉:人工呼吸器や保育器へのクリーンな空気の供給、手術道具への電力供給、手術中の呼吸補助。
  • 食品・飲料:食品包装、真空包装、食肉加工、炭酸飽和。
  • エレクトロニクス:部品の洗浄、クリーンルーム環境の維持、精密組立における湿気や腐食の防止。

非常にクリーンな空気を生成する、静かでエネルギー効率の高いコンプレッサには、数多くの用途があります。アトラスコプコのSFスクロールコンプレッサシリーズは、60年以上にわたりこの分野のリーダーとしての地位を確立してきました。独自の特性により、クリーンでオイルフリーの圧縮空気が前提条件となる多くの製造プロセスに最適です。そのため、SFは病院のような屋内環境に適していますが、ラボ、醸造所、ベーカリー、酪農場、電子機器の製造業、さらに、レンズの製造にも適しています。

SFシリーズスクロールコンプレッサ:歯科などの繊細な環境に最適

歯科と患者

アトラスコプコのSFシリーズは、歯科医院などの環境に最適です。ただでさえ不快な歯科への通院が、油のにおいやコンプレッサの大きな音によって悪化したところを想像してみてください。SFシリーズは、ノイズレベルを53 dB(A)まで低減する遮音キャノピにより、このような懸念を解消します。設置面積が小さいため、使用場所近くへの設置が可能です。

SFシリーズは、1.9~7.6 l/s(4.03~16.10 cfm)の容量範囲、10 bar(145 psi)の最高運転圧力、2°C/36°Fいう低い露点性能を特徴としています。空冷式スクロールエレメントにより、効率、信頼性、耐久性を確保し、高効率のIE3クラスのモータによりエネルギー消費を低減します。最も重要なことは、SFシリーズが完全にクリーンな空気を生成することです。

アトラスコプコのオイルフリーコンプレッサは、ISO 8573-1クラス0の認証を取得しており、試験要件を上回る空気品質の新基準を打ち立てました。これらの特徴により、SFシリーズは、歯科医院の快適で衛生的な環境を維持する上で不可欠なものとなり、患者の不快な通院の軽減に貢献しています。

サポートが必要な場合

このガイドが、スクロールコンプレッサがお客様のニーズに合っているかどうかのご判断にお役に立てれば幸いです。詳細については、当社の圧縮空気のエキスパートへお気軽にお問い合わせください。

お客様のニーズに最適なスクロールコンプレッサについては、空気システムの専門家にお尋ねください。

スクロールコンプレッサの詳細をお読みください

SF4+

SFおよびSF+ オイルフリースクロールコンプレッサ

SFおよびSF+(Elektronikon®コントローラ付属)オイルフリースクロールコンプレッサは、厳しい要求仕様用途向けに高純度のオイルフリーエアを供給します。コンパクトで静かな運転音、使いやすく、コスト効率に優れています。詳細をご覧ください。

SFR Railway compressor

オイルフリースクロールコンプレッサSFR 2-10

SFRオービタルスクロールコンプレッサは、オイルフリーでメンテナンスが容易な圧縮空気ソリューションとして、あらゆるモビリティ用途に対応しています。信頼性が高く、定格デューティサイクル100%により、最も過酷な条件に適しています。SFRは、騒音レベル、振動、ライフサイクルコストを削減し、高い性能と柔軟性を提供します。車両の上部、内部、下部に設置可能な電動およびハイブリッドバス用の特殊軽量モデルでは、200~1550 L/分(7~55 cfm)の自由空気吐出量が得られます

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