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圧縮空気とは何か、圧縮空気を使用する理由とは

圧縮空気Wiki 基本理論 圧縮空気

ここでは、圧縮空気とは何か、圧縮空気を使用する理由、および圧縮空気の生成方法を説明します。また、圧縮空気の一般的な概念と実例も取り扱います。

圧縮空気とは

「圧縮空気とは」のイントロダクション

人がそれを意識しているどうかにかかわらず、圧縮空気は、私たちの日常生活において重要な役割を果たしています。誕生パーティーで風船を膨らませることから工業用ツールへの動力供給まで、圧縮空気は、あらゆるところで使われています。みなさんが本稿を読むのに使っているスマートフォン、タブレット、コンピュータの製造にも使われているのです。

 

圧縮空気の主要な構成要素は、もちろん空気自体です。しかし、空気とは何でしょうか?空気は、主に窒素(78%)と酸素(21%)から成る混合気体です。こうした気体が動き回ることで、運動エネルギーが生み出されます。

空気の温度は、その分子の平均運動エネルギーに正比例します。簡単に言えば、分子が激しく動くと気温が上昇し、ゆっくり動くと温度が下がります。

 

では、空気圧縮はどのように役立つのでしょうか。空気を圧縮するということは分子を小さな空間に押し込むことで、この密度の増加により分子の動きが激しくなり、運動エネルギーが大きくなり、温度が上昇します。これが「圧縮熱」と言われるものです。基本的に、圧縮空気は、小さな体積に詰め込むことで、エネルギーを蓄積し将来の使用に備えるために使用します。

 

例として風船を見ると、風船を膨らませることで空気は小さな体積に押し込まれることになります。風船内の圧縮空気に蓄えられたエネルギーは、風船を膨らませるために使用されたエネルギーと等量です。風船の口から手を離すと、圧縮空気が噴き出して風船は飛び去ります。これは容積式圧縮機が空気を圧縮するために使用するのと同じ原理です。

 

圧縮空気は、エネルギーの貯蔵と伝達に極めて好適な媒体です。バッテリや蒸気などの他のエネルギー貯蔵方法と比較して、汎用性が高く、柔軟性があり、比較的安全です。バッテリは、かさばるうえに充電回数が限られており、時間の経過とともに効率が低下します。蒸気は、強力ですが、費用対効果が低いうえ、使いやすいものではありません(高熱が関係するため)。

 

しかし、圧縮空気と電気を比較した場合、一般的にコスト効率が高いのは電気なのですが、圧縮空気には独自の利点があります。安全性、消費電力、汎用性が肝要な工業環境では特にそれが言えます。

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高度がエアコンプレッサの吐出効率に影響します
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高度が上がるにつれて、大気圧と空気密度は小さくなります。これは、ある体積中の空気分子が少ないことを意味し、コンプレッサの給気能力に直接影響します。高高度のエアコンプレッサでは、海面で動作するものと比較して圧縮空気が少なくなります。
 
高度が上がるにつれて、大気圧と空気密度は小さくなります。これは、ある体積中の空気分子が少ないことを意味し、コンプレッサの給気能力に直接影響します。高高度のエアコンプレッサでは、海面で動作するものと比較して圧縮空気が少なくなります。

圧縮空気を使用する理由

電力の代わりに圧縮空気力を使用する主な理由には安全性があります。特定の用途、特に機器に過負荷がかかる場合、電気機器は、感電や火災の危険など安全へのリスクを生じるおそれがありますが、圧縮空気および空圧ツールは、実際上電力が使用できない湿った床や高湿度環境でも安全に使用できます。

 

圧縮空気の長所として、柔軟性もあります。鉱山や建設現場など、電力が容易に利用できない遠隔地での使用に最適です。さく岩機などの空圧ツールは、作動温度が低く、作動速度やトルクを変化させることができるため、こうした環境での苛酷な用途に適しています。特に遠隔地では、電力で同様の効果を得るのは困難でしょう。

 

また、空圧ツールは軽量です。重量軽減が可能な材料を使用できるため、人間工学に配慮して、作業者の疲労を軽減するように製造できます。このように圧縮空気のコストと人件費のバランスが取れているため、ツールを長時間使用する現場での効率が向上します。

 

コストについて見ると、圧縮空気自体のエネルギーコストは、電力の7倍から8倍高くなりますが、圧縮空気用に設計された装置は安価になる傾向があります。空圧ツールは、一般的に部品点数が少なく、設計が単純であるため、特に生産環境では耐久性と堅牢性が向上します。

 

圧縮空気が第4の公益事業と考えられていることをご存じでしょうか?圧縮空気は、水、電気、ガスと並んで広く使用されているため、中小企業と大企業の両方にとって不可欠なものとなっています。

圧縮空気システムの構成要素

圧縮空気システムには、効率的で信頼性の高い作動を保証するために絶対に必要な構成要素が各種あります。こうした構成要素が連携して圧縮空気を生成、処理し、使用場所まで供給します。主な構成要素には次のようなものがあります:

  • エアコンプレッサ:システムの中核であるエアコンプレッサは、周囲の空気を取り込み、高圧まで圧縮します。ロータリスクリュ、レシプロ、遠心式コンプレッサのいずれを使用しても、用途に合わせて圧縮空気を生成するという役割は同じです。

  • エアレシーバタンク:このタンクは、圧縮空気を貯蔵して需要と供給のバランスを取るのに役立ち、システム内の圧力変動を低減しつつ安定した空気フローを確保します。

  • エアドライヤ:圧縮空気システムの一般的な問題として水分があります。エアドライヤは、圧縮空気から余分な水分を除去し、下流の機器を保護し、腐食を防止するために使用されます。人気のあるタイプには、冷媒式ドライヤや吸着式ドライヤなどがあります。

  • フィルタ:圧縮空気フィルタは、システムからオイル、ほこり、水などの汚染物質を除去する上で重要です。空気を清浄に保つことで、お客様のツールの耐用寿命が延び、システムの信頼性が確保されます。

  • チラー:一部の圧縮空気システムでは、空気圧縮から発生する熱を管理する必要があります。空冷式チラーは、圧縮空気の冷却に使用され、効率を向上させ、機器の過熱を防止します。チラーは、システムの最適温度を維持し、一貫した性能を確保する上で不可欠です。

  • 配管:配管システムは、圧縮空気を施設内のさまざまな位置に分配します。アルミニウムやステンレス鋼などの高品質の素材を使用することで、空気漏れを防ぎ、圧損を低減し、システムを最高の効率で稼働させます。

チラーを含め、上記のような圧縮空気システムの構成要素は、システムが効果的に動作し、必要な空気圧と品質を提供する上で重要な役割を果たします。

圧縮空気の構成要素

圧縮空気システムの保守のための簡単なヒント

圧縮空気システムの保守は、寿命を延ばし、安定した性能を確保するために不可欠です。お客様の空気圧縮システムを滑らかに動かし続けるための簡単なヒントをいくつか示します:

  • 漏れの点検:エア漏れは、圧縮空気システムのエネルギー損失の大きな原因になりかねません。継手、パイプ、接続の定期点検を行って漏れを特定し、修正して、最大限の効率を確保しましょう。

  • フィルタの定期交換:フィルタは、汚染物質によるシステム損傷を防止するものですが、時間の経過とともに目詰まりが生じることがあります。最適な空気品質とシステム性能を維持するためには、指定時期にフィルタを交換してください。

  • エアドライヤの監視:水分が圧縮空気システムに深刻な問題を引き起こす可能性があります。そのため、エアドライヤの定期点検と定期保全が必要です。システムを乾燥させ、腐食をなくすために、ドライヤが正常に機能していることを確認してください。

  • コンプレッサの点検:エアコンプレッサは、システムの中心であり、定期点検と整備が重要です。オイルレベル(該当する場合)を監視し、異音がないか点検し、推奨パラメータ内で作動していることを確認してください。

  • システム圧力の点検:要求以上の高圧でシステムを運転すると、エネルギーを浪費し、機器に負荷がかかるおそれがあります。システム圧力を定期的に監視して、具体的な用途に最適なレベルに設定されていることを確認してください。

こうした簡単なヒントに従うことで、お客様の圧縮空気システムは、高い効率、信頼性、費用対効果を確実に維持できます。

 

お客様の圧縮空気システムの空気品質の維持改善の方法について、詳細をご確認ください。

圧縮空気の保守に関するヒント

圧縮空気は、電気、水、ガスとともに、私たちの世界を常に動かしています。私たちは常にそれを見るわけではありませんが、圧縮空気は私たちの周りにあります。圧縮空気にはさまざまな用途(および要求)があるため、コンプレッサにはさまざまな種類とサイズが用意されています。このガイドでは、コンプレッサの機能、必要な理由、および利用可能なオプションの種類について説明します。

 

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