遠心式コンプレッサについて知っておくべき事
このページでは、遠心式エアコンプレッサについて知っておく必要があるすべての情報を収集しました。以下で、次のトピックについて説明します。
大量の圧縮空気供給を必要とする企業は、当社の実証済み遠心技術を採用しています。各機器の中心には、個別に設計されたインペラが搭載されています。
各機器はその出力範囲に合わせて最適化されます。各圧力モデルには最適化された独自のインペラが搭載されています。これらのインペラは耐久性が高く、遠心式コンプレッサの優れた信頼性に貢献しています。
遠心式コンプレッサは、自動車、食品、製薬、繊維、電力、再生可能エネルギー、廃水処理、化学産業、石油・ガスなど、さまざまな業界で活用されています。
オイルフリースクリュと遠心式技術のどちらを選ぶか
この質問に対するごく一般的な答えは、低流量で最高のエネルギー効率を発揮するスクリュ技術、ならびに高流量需要に対応する遠心式技術を選択することです。お客様にとって最適な技術を提供するには、用途を確認する必要があります。
すべてはお客様のニーズから始まります。確かに、エネルギー効率は最終的な決断の要因となりますが、圧縮空気需要プロファイルなど、他のパラメータも考慮する必要があります。空気需要に変動がある用途では、インバータ駆動オイルフリースクリュの広いターンダウン機能により多くのメリットが得られますが、遠心式ユニットは通常、より安定した流量需要パターンに適しています。
ほとんどの場合、最適な選択は次の2つの組合せです。すなわち、オイルフリー遠心ユニットによりベース負荷を処理し、インバータ駆動オイルフリースクリュユニットで変動するトップ負荷を処理します。この組合せに圧縮熱ドライヤを追加すると、圧縮空気業界で最強の、独自の構成が完成し、お客様と当社双方に、確実な成功をもたらします。
当社は、標準仕様またはカスタム仕様の遠心式コンプレッサソリューションを取り揃えています。
- 最大圧力1.5 barの遠心式ブロワ。
- オイルフリー遠心式エアコンプレッサコア - 最大13 bar
- プロセスガス用マルチステージコア:最大205 bar
遠心式コンプレッサのカテゴリには、以下のように主に3つの構成をご用意しています。
- 軸流多段コンプレッサは比較的低速で稼働し、ほとんどが誘導モータによる直接駆動です。軸方向に並べられた複数のインペラが圧力を徐々に高めます。
- ギア付きターボコンプレッサは、比較的低速で回転する誘導モータで駆動します。放射状のインペラがギアボックストランスミッションにより高速で動作します。高速動作には特殊なベアリングが必要であり、主に流体ベアリングが使われています。必要な圧力または流量に応じて、1枚または複数のインペラが搭載されています。
- 高速ターボコンプレッサは、ギアのないラジアルターボです。モータによりインペラを直接駆動します。このため、モータに高速回転が求められ、永久磁石モータ技術が必要とされます。高速での信頼性を確保するため、接触や摩耗を回避する磁気ベアリングが使われます。
繊細さが要求される産業用途では、300 mbar(g)~1.5 bar(g)の低圧でオイルフリーエアを確実に供給する必要があります。
オイルフリー遠心式エアブロワは、以下のような分野で、厳しい基準を満たすことが求められます。
遠心式ブロワソリューションの種類
用途の要件を満たすために、複数の構成をご用意できます。1つとして同じプロジェクトはありません。当社は、初期の投資コストまたは総所有コストも決定要因となる可能性があると考えています。
当社の多段遠心式ブロワは、初期投資を低減するシンプルで信頼性の高いソリューションを提供します。高効率で高速の遠心式ブロワは、総所有コストを最小限に抑えます。
オイルフリー遠心式エアコンプレッサのコアは、最も高いエネルギー効率で出力と流量を確実に供給できるよう設計されています。当社の標準ユニットは実地試験とパーセル計算に基づき、業界最高のエネルギー効率を実現します。
オイルフリー遠心式コンプレッサは通常、以下のような繊細な作業を必要とする産業で利用されています。
生産工程からオイルを排除
アトラスコプコのZコンプレッサは、クラス0認証に適合しており、完全にオイルフリーのエアを供給します。オイルが全く含まれないため、工程を簡素化して、安全性と耐久性を高めます。乾燥剤ベッドにフィルタは不要で、整備間隔も延長されます。
安心感を重視
製品の品質は当社の最優先事項です。このオイルフリーソリューションは、品質を保証する最適な選択肢です。また、環境にも配慮しています。このコンプレッサは環境に良い影響を与え、エネルギーコストを大幅に削減します。
当社は、プロセスを最適化し、お客様にメリットを提供する方法を継続的に模索しています。ZHコンプレッサは優れたパッケージであり、そのパッケージの一部としてインテリジェンス機能を備えています。Elektronikon コントローラは、コンプレッサの性能を最大限に高め、詳細な監視を可能にします。
Air Liquide社が遠心式技術を選択した理由
インペラ
最大205 barのプロセスガスマルチステージコアでは、お客様固有の要件に基づいてコアをカスタム設計し、最高のエネルギー効率でソリューションを実現します。
LNG、化学/石油化学、ガス処理用途の厳しいプロセス要件には、堅牢かつ高い信頼性を備えた遠心式コンプレッサが必要です。遠心式コンプレッサ(別名ターボコンプレッサ)は、信頼できる高効率な稼働をお約束します。
当社は、炭化水素処理の圧力に対応するお手伝いをします。1~8段圧縮でシングルシャフトの一体型ギヤコンプレッサを備えた、GT、T、RT、コンパンダは、お客様のプロセスニーズに理想的に適合するようカスタム設計されます。一方、AeroBlock、PolyBlock、TurboBlockは標準コンプレッサのため、短納期でお届けできます。
一般的に、機械が大きくなるほど遠心式コンプレッサの効率性は向上します。これは、よく「スケール効果」と呼ばれます。
大型機械でより大きな流量が必要となる理由は、相対粗度係数(摩擦係数が小さい)が小さく、
相対隙間寸法も小さくなるためです(体積効果)。
一般的に、遠心式コンプレッサの効率は、コンプレッサ内の機械的損失とガス摩擦に応じておよそ70~85%で、コンプレッサのサイズによっても値は異なります。
ステージ遠心式コンプレッサの中枢部は、以下の3つのエレメントで構成されています。
インペラ:エアフローがインペラに入り、ブレードの回転により空気の運動エネルギーが増加します
ディフューザ:ディフューザは、空気速度を徐々に減速し、運動エネルギーを圧力に変換して、エアフローを操作します。
ボリュート:ディフューザは、コレクタに空気を排出します。コレクタはカタツムリの殻のような形で、ボリュートとも呼ばれます。ボリュートにはディフューザからのエアフローが集まり、出口パイプへ分配されます。