ToolsControlは、サーバベースのポータルソリューションであり、締付ツールコントローラが専用ソフトウェアの外部に存在する製造生産環境を実現します。単一のコンピュータまたはサーバプラットフォーム上で実行されるコントローラソフトウェアを使用することで、時間やコストを削減し、環境負荷を軽減する革新的な機能を詰め込んだソリューションです。
かつてなく収益性、柔軟性、信頼性の高い生産プロセスを追求する中で、各メーカーでは、効率性と革新性に優れたソリューションが迅速に大きな違いをもたらすような反復作業の最適化を模索しています。
締付はまさにそうした作業の一つです。締付は、工業生産の多くのステップで発生する、極めて反復的な作業です。また、最終製品の品質と構造的完全性にも決定的に重要な役割を果たします。柔軟性を促進し、稼働時間を最大化することで収益性を向上させるには、締付工程において変更や予想外の出来事に迅速に対応し、コストのかかるダウンタイムの回避能力を向上することが理に適っています。
しかし、締付ツールコントローラはある難題を突きつけます。ツールまたはコントローラの誤動作や新規ツールの追加が必要になるたびに、コントローラソフトウェアの設定とセットアップをやり直す必要があります。しかし、アトラスコプコのToolsControlは、締付ツールコントローラソフトウェアが専用ハードウェアの外に存在する製造環境を実現する機能を備えています。コントローラソフトウェアのオートメーション化された一元的な管理により、締付ツールコントローラのインストール時間は、以前の数分間からわずか数秒間に短縮されます。
技術的な特徴
- ToolsControlは、個々の仮想コントローラのステータスを常に監視します。エラーが検出されると、自己復旧機能が有効化され、数秒以内に問題への対処と解決が実行されます。このプロセスは、完全にオートメーション化されており、作業者の関与は一切ありません。その間、生産はタクトタイム内で中断されることがありません。
- ToolsControlは、コントローラの問題を検知すると、故障している特定のハードウェアコンポーネントを特定し、すべてのコントローラを、依然として使用可能でありシステム内で稼働を続けているコンポーネントに移動させます。その後、コントローラが再起動し、ツールに再接続され、オンラインに戻ります。この自動フェールオーバー機能は、他の場合であれば30分を要することもあるプロセスを8秒以内で起動します。この時間差の分、貴重な稼働時間が延びるのです。
- 締付ツールが故障した場合、バックアップと交換の必要があります。しかし、不良ツールの切り離し、新規ツールのセットアップとインストール、およびソフトウェアすべての有効化には時間がかかり、作業者の作業負担が増加します。ToolsControlのToolSwapソフトウェア機能では、こうした作業のすべてをわずか数回のクリックで完了します。交換用ツールが選択され、確認後に他のツールが完全にオートメーション化されます。数秒以内にバックアップツールが有効化され、起動して動作を開始します。
- ToolsControlのおそらく最大の新機軸であり、自己復旧、フェールオーバー、およびToolSwap機能を可能にするのがSingle IPです。このアトラスコプコの特許取得済みソリューションでは、各ツールに別々のコントローラIPアドレスを割り当てる代わりに、使用中の全ツールに同一のIPアドレスを割り当てます。また、バックアップツールやアクセサリも割り当てられます。その結果、組立ライン沿いのツール、コントローラ、およびコントローラソフトウェアのすべてとの通信が非常に簡単になりました。
- 生産ラインに複数の締付ツールが取り付けられているため、特定のツールを簡単に見つけることができない場合があります。ToolsControlの直観的なツール検索機能Find My Toolを使用すれば、干し草の中に針を見つけるほど困難な特定ツールの識別と「マーク付け」が簡単にできます。
持続可能な価値
ToolsControlを使用すれば、締付工程に関連する不要な生産中断を防止できます。それにより、操業上のボトルネックやコストのかかるダウンタイムを回避し、時間とリソースを節約できます。中断のない生産ラインは、常に最もリソース効率が高いラインです。さらに、ToolsControlにより、ライン内の物理コントローラを減らすことで、フロアスペースだけでなく、物理コントローラの製造に使用される材料やリソースも節約します。
ToolsControlの詳細と、収益性、柔軟性、稼働時間、持続可能性の向上について得られる測定可能な利点について説明します。