組立が完了したら、電気自動車(EV)用のバッテリモジュールをバッテリトレイの液体ギャップフィラーペーストの上に取り付ける必要があります。最後に締付を行うことでこの作業は完了しますが、熱伝導を損なわないように、プロセスは完全に制御可能である必要があります。その答えは、オートメーション化とロボットガイダンスです。
ギャップフィラーの接合の柔軟な挙動は、モジュールとトレイの間にギャップフィラー接着剤が押し出される傾向にあるため、EVバッテリモジュールを組立てる際の課題なります。これにより、バッテリモジュール内に空気が残ってしまう可能性があります。バッテリモジュールとサーマルコンパウンド(ギャップフィラー)間に均一に配分して完全に密着させるには、完全に制御できる締付方式が必要です。
アトラスコプコは、PF6 FlexSystemコントローラ、PowerPICK3D検知センサー、MONO3Dロボットガイダンスシステムなど幅広いシステムラインナップを備えています。完全自動化され、統合されたモジュール型の組立ソリューションを提供しており、お客様の高いレベルの要求に最大限お応えします。
連続的な締付プロセス、品質保証、トレーサビリティを実現
業界をリードするアトラスコプコの電動ナットランナは、アトラスコプコのPF6 FlexSystemによって電子制御型の複数軸締付システムを提供します。これより、データ収集と可視化を通じて、連続的な締付工程制御、品質保証、トレーサビリティが確保されます。同期して最終締付を実施することにより、組立サイクル時間が短縮され、各モジュールをトレイに均一に固定することができます。熱伝導を確保する最適な密着を実現するためには、正確な締付順序を伴うプログラム化された締付方式が必要です。
複数軸締付システムであるFlexSystemはコンパクトなサイズにより、床面積を最大97%削減、ケーブル長を最大90%削減でき、少ない待機児消費電力で消費エネルギーを節約できます。
モジュール組立プロセスの時間とコスト効率
アプリケータユニットの正確な位置決めは、最高品質基準で組立を実施するために欠かせない要素です。MONO3Dは、複数軸締付システムを正確に制御するためのロボットガイダンスです。これにより、仕分けされていない部品をパレットまたは部品台車から自動的に取得できるため、モジュール組立工程に時間とコスト効率の高い方法で導入できます。システムは、6つの方向すべてにおいて1秒未満で対象物の位置を決定してから、部品の正確な位置に関する情報を使用して正確なロボットパス計画を作成します。
MONO3Dは、柔軟性に優れたシステムであり、あらゆる要件に合わせて簡単に構成でき、どのようなロボットでも数時間で使用できます。
アトラスコプコは、製造工程全体で制御性と自動化のニーズに対応する包括的なエンドツーエンドモジュール組立ソリューションを提供しています。実際の製造ニーズ応えるために、革新的な産業アイデアが生まれています。
完全に自動化されたバッテリ組立ラインでは、均一の組立工程を保証するマシンビジョン技術が必要です。ISRA VISION PowerPICK3Dは、形状や材料に関係なく極小部品を認識する3Dイメージを使用して、一貫して信頼性の高い検査品質を保証します。異物が検知されると、それに応じて組立プロセスが停止し、バッテリ組立工程の重大な損傷を回避します。測定時間が500ミリ秒未満のPowerPICK3Dスキャナは、超高速の処理制御を提供します。