空圧ツールは過酷な状況で使用されますが、これは問題ではありません。ツールはこうした状況を念頭に製造されています。過酷な状況での使用が寿命を短くする訳ではなく、適切なお手入れにより、空圧ツールの寿命を延ばすことができます。お客様の投資を最大限に活用するために重要な5つのポイントをご紹介します。
1. 作業に最適なツールを用意する
弊社のツールはすべて、アトラスコプコブレーカと同じ品質基準で製造されています。これにより、空圧ツールの二次的な損傷(ピストンなど)を防ぎ、長期間の製品寿命を実現します。
1. 誤ったブッシング角度2. 打撃面の中心点3. シャンクエリアの鉄筋がブッシングを損傷4. 凹凸のある打撃面アトラスコプコでは、ツールブッシング間の正確なはめ合いを、アトラスコプコブレーカに使用してテストし、認証しています。弊社の幅広いハンドツールシリーズのすべての製品は、この過程を経ています。そのため、過酷な作業や複雑な作業においても、これらのツールを自信を持ってお使いいただけます。
2. 水の汚染を防止する
空圧ツールは圧縮空気で駆動しますが、ツールの排気口で結露が発生します。結露量はコンプレッサのサイズ、使用時間、周囲条件により異なります。大型の移動式ドリルでは、1回のシフトで最大バケツ一杯分の結露が発生します。
結露を処理しないまま放置すると、水は氷片となり、ツールに損傷を与えるおそれがあります。これを防ぐには、コンプレッサからできるだけ離れた場所に水分離器を設置します。そうすることで、水による損傷/腐食のリスクを最低限に抑え、凍結による問題を防ぎます。さらに、コンプレッサのレシーバタンクから排水し、ホース内の残留水をブローオフすることも重要です。
アトラスコプコのVAM水分離器は遠心力の原理を使って、凝縮水を自動的に除去します。
3. 潤滑、潤滑、潤滑
エアライン内のオイルは、空圧ツール内部の可動部品を潤滑します。これにより冷却と摩擦低減が可能となり、最終的に摩耗を低減することができます。つまり潤滑は、目下の性能向上だけではなく、長期的な寿命の延長につながります。
当然ながら、潤滑油の選択はツール性能に大きな影響を与えます。純正潤滑油(ブレーカ・ハンマ用AIR-OILおよび削岩機用AIR-OILなどを含む)は、ツールの最適な保護を念頭に設計されています。アトラスコプコの自社製潤滑装置、CLG 30も同様です。
お使いのツールに潤滑装置が内蔵されていない場合は、外付けの潤滑装置により、すべての可動部品をオイル層で継続的に保護できます。それには、ツールから3 m以内に潤滑装置を設置します。ただし、水とオイルの混合を防ぐため、潤滑装置の前に水分離器を配置しないでください。
4. 高品質のカップリングを使用する
圧縮空気システムの品質は、クローカップリングの品質に左右されます。アトラスコプコはこれを熟知しています。そのため、カップリングには鍛造加工、機械加工、焼入れ、亜鉛めっき、クロムめっきが施されています。
さらに、鋳造カップリングに比べて肉厚が薄いため、エアフロー抵抗が低減されます。これらすべてが損失軽減につながり、空圧ツールが最適の圧力とエアフローで作動します。
5. 長寿命には優れたサービスが不可欠
定期的に点検を実施すると、問題が深刻化する前に検出し、解決することができます。純正部品による整備点検を定期的にプロフェッショナルの担当者に任せることが、空圧ツール寿命延長の鍵となります。
お使いのツールの点検は、適切なトレーニングを受けた認定スタッフに依頼し、部品交換には純正部品のみを使うようにしてください。